企業分析

ラクーンホールディングス(銘柄コード:3031)が決算短信を出したので、改めて分析してみた

投稿日:2020年6月26日 更新日:

どうも、井上です。

前回、ホールドの判断とした
ラクーンホールディングス(銘柄コード:3031)ですが、

6月11日に
2020年4月期の
決算短信が出ていたので、

その情報を加えた上で
改めて分析してみました。

以下は直近5期分(2016~2020年)の
連結財務諸表をまとめたものです。

(クリックすると拡大します)

全体的には
順調に業容拡大していると思います。

保証履行引当金の内容を
調べてみましょう。


新型コロナウイルスの長期化を考慮して
積み増ししたそうです。

一方で現時点においては新型コロナウイルス感染症の収束時期は見通しが立たず、当社サービスを利用している企業の今後の経済活動に与える影響が不透明であることから、長期化する可能性を踏まえ、保証履行引当金、求償引当金及び貸倒引当金を合計で41,626千円臨時で積み増しております。これによりセグメント利益は187,527千円(前年同期比31.3%増)となりました。

(2020年4月期 決算短信より)


これ以上詳しいことは
わかりませんでした。

また、
・売掛債権回転日数
・仕入債務回転日数
1年以上となっており、異常値です。


短信の説明など読みましたが、
売掛金や買掛金の決済条件・期間などの情報が記載されていないので、
回転日数が長い要因がわかりません。

Paidによる顧客への決済資金の融通・融資も
この売掛金や買掛金に入っているのかもしれません。


有価証券報告書では
「Paidは顧客企業間の請求、決済業務の代行をする」
と記載されているので、

会員顧客どうしの請求決済を売掛金・買掛金で処理すると
金額が両建てで膨らみ、

表面的に回転期間が
長くなってしまっているのかもしれません。

会員顧客どうしの売上は、
ラクーン自体の売上・仕入取引ではないので
回転期間の計算における分母の売上金額に反映されません。

分子は会員顧客どうしの売掛金・買掛金を両建て計上しているとしたら、
結果的に回転期間は異常に長いものになっている可能性があります。


一方で
流動比率や当座比率は130%台なので、
安全性には問題はないと言えます。


次に
決算説明資料
見ていきましょう。

売上高は前年同期比16.7%増
2期連続2桁成長を達成。


営業利益も31.1%増加


新規出展・会員増により
売上は順調に増加しています。


新型コロナの影響により
ネット事業者の流通額も堅調に推移。


保証業務も
信用不安に対する問い合わせ件数が倍増。


売掛保証付きで請求業務を効率化できるPaidの需要は
減速していないとの認識。


会計上はコロナ関連のデフォルトに備えて
41百万円の引当金を臨時積み増しして
会計上の手当を堅実に行っています。


ただ、コロナ禍においては
これで十分なのかと、少し不安が残るところです。


営業キャッシュフローは
異常に増加していますが、


前期末の決済期日の月ズレの反動増があるので、
これを差し引くと正常な増加を継続しています。

(詳しくは前回の記事をご覧ください)

売上高の来期予想は12.1%増であり、
IT・ネットビジネスの割には物足りないとも言えます。


ライバル会社の成長も気になるところです。

従来型ビジネスでは
10%程度の売り上げ増は
極めて優秀な部類に属しますが、

ラクーンのような新規的ビジネスモデルは
その分野でどこが一番を取るかが重要だからです。

20~50%ぐらいの伸びを狙ってもいいと思いますし、
それぐらいの水準を目指すべきだとも思います。

ご参考までに、前回作成した
ライバル会社の比較表を再度アップしておきます。


父が

ライバル会社の状況も知りたい

と言い出したので、
近いうちに分析して記事にしたいと思います。

収益性、安全性などの財務比率関係は
すべてバランスがとれており、問題はありません。

投資判断としては
引き続きホールドにしたいと思います。

ありがとうございました。

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